概要
この記事は「ささやくように恋を唄う」第7巻のレビューです。
オススメポイント!
・依とひまりが初めてのお泊り。そして、ついに…
・SSガールズの脱退とローレライの結成理由が判明
本の概要
| 作者 | 竹嶋えく先生 |
| 出版社 | 一迅社 |
| 通称 | ささ恋 |
| 最新巻 | 10巻 |
恋愛度:
甘さ度:
あらすじ
夏祭りデートでお互いの気持ちを打ち明けあって、花火を背景に初めて唇を重ねたひまりと依。しかし、その後突然の雨で依の家に避難した二人は、期せずして初めてのお泊りも経験することに…
Amazon紹介文より引用
簡易レビュー(まだ読んでいない人用)
花火の下でキスを交えた直後、突然の雨により、ひまりは依の家に立ち寄ります。夜遅いことからも、ひまりは依の家に泊まることになるのですが、そこでも、とある初の出来事があります。恋人といえばのシーンがまだ依ひまにはないんですよね。
そして、ローレライ結成の理由がついに語られます。なぜ、志帆、百々花、始の3人が集うことになったのか。その共通点とは。なぜプロになれる実力をつけなければならないのか。
そして、志帆がSSガールズを抜けた理由も最後に明かされます。
ちゃんとレビュー(ネタバレ注意)
関係性の変化
表紙が多幸感満載ですね。6巻は依がこちらを見てひまりを渡すものかと牽制するようにハグしていましたが、7巻では、ひまりが依に対する愛を示すようにとびきりの笑顔をし、依も6巻のような強い感じではなく、やさしく腰に手を回しているのも、6巻のすれ違いを経ての関係性の変化が見れます。
冒頭、依の家でシャワーを浴びるシーン。ひまりが浴室から出て、依先輩の大きめのシャツを着ており、俗にいう「カノシャツ」状態です。三つ編みが外れた髪に、彼女シャツと相まったいつもと違うひまりの姿が、依の平常心をかき乱しています。
その日は依の両親が家に帰って来ないため、ひまりは依の家に泊まることになります。親がいない→泊まる?とすごいナチュラルに誘う依先輩ですが、夜遅くて心配だからと、他意はないことを一生懸命否定する依先輩かわいいですね。口に出してから、その言葉の意味を知るというもの。
そして寝る前に部屋の物色タイムが始まります。ライブのときのイヤリングが、猫ちゃんがついた素敵なTバースタンドに飾られています。依先輩は、普段つけると落としそうで怖いからと言っていますが、それに加えて外で着けるには恥ずかしいと思ってるのではないでしょうか。依さんはシャイですから。代わりに家の中でとても大切に扱っています。
さらにアルバムも恋人に観られます。めっちゃ恥ずかしいやつですね(笑)
しかも卒業アルバムかと思いきや、家族アルバムです。今のような恥じらいや、かっこつけがない分、ダイレクトな可愛さがありますね。
この巻は、依先輩だけでなく、香織と真理、志帆の幼少期も見られます。もともとの可愛さに、幼さによる可愛さもプラスされて、語彙力のない私は結局かわいいと声を大にすることしかできません。
アルバムに満足したひまりは、依と寝ることになります。優しい依先輩は、自分は敷布団、ひまりはベッドを使っていいよと提案しますが、ひまりは一緒に寝ませんかと誘います。依先輩に対する優しさのなのか、ただ恋人と近くにいたいだけなのか、はたまたそれ以上を求めているのか。いずれにせよ、このときにひまりの表情はこれまた小悪魔です。犬がくぅ~んと下から目線でねだって、絶対に断れないようにしています。しかもそれを策略なくナチュラルに。3巻の試着シーンなど、度々見られるおねだりひまりですが、そこからさらにパワーアップしている気がします。依さん一生断れなさそう(笑)
ひまりの伝家の宝刀の前に依先輩は断れる訳もなく、同じベッドに入ります。その後のイチャイチャタイムは言葉にするのは無粋ですが、ここでようやく依先輩が名字ではなく、下の名前で呼びます。(余談ですが、ひまり母と電話しているときも、木野さんと言ってますね笑)恋人同士が下の名前で呼び合うのは、百合カップル定番イベントです。個人的に依先輩が「ひまり」と下の名で呼んだことよりも、その呼びかけに応えるように、ひまりが「依」と呼び捨てにしたところが心にぐっと来ました。
先輩後輩である以上、外からみたら上下関係はあり、実際、依も自分がリードしなければと思っている節があります。ひまりも、呼ぶときは先輩とつけているのですが、後輩側かその敬称をなくしたとき、より対等になったという関係性の変化に心が動かされます。これは「やが君」のときも同じような感情を抱きました。恋人のステージがまた1歩進んだ瞬間です。
花火デートからここまでの話はボイスコミックスにもなっています。まだ観てない方は要チェックだ!!
ローレライ結成の過去
お盆にひまりは天沢キョウの墓に案内され、ローレライが結成した理由を説明されます。
志帆にとって、キョウはバイオリンの演奏で負け屈辱を受けた相手でしたが、同時にキョウからは羨望の眼差しを受けていました。そんなキョウが亡くなった事に対し、志帆は悲しみを見せず、自分は薄情だと自虐的になりますが、そこから何度かキョウのいる場所に出向き、話しかけます。
そして、96ページのシーン。この巻で私が1番好きなシーンです。返事が返ってくることはないキョウに対して、季節を変えながら志帆は今の心境を報告します。今までの志帆は、口に出す言葉が刺々しいものばかりでしたが、ここではキョウに優しく語りかけています。まるで生前に話せなかったことを取り戻すように。
SSガールズに入ってから、音楽の道を極めて、トップを目指す世界だったものから、一音外しても笑ってすませるような、今までとは異なる音楽への向き合い方を見つけます。「アイツの隣で歌いたい」という言葉は、特別な1人を目指して競い合っていたころの志帆とは考えられない心境の変化です。この話を聞いていたキョウは、審査員の好みに合わせるのではなく、志帆の魅力である「自由で歌うように感情的」を体現していることに喜んでいるのではないでしょうか。
キョウと別れを告げた志帆でしたが、「アイツの隣で歌う」ことは残念ながら叶わず再びキョウのもとに戻ります。音楽で1番になることを奪われ、自由で楽しく音楽することも奪われた志帆は、自分は音楽に向いてないと再び塞ぎ込んでしまいます。
そこで百々花と始に会い、まるで神様が志帆に音楽をやめさせないように、3人はバンドを組むことになります。百々花は恋人に音楽を伝えるために、始は姉と好きな人のために、志帆はライバルが憧れた世界で一番になるために。
百々花や始はキョウの代わりに「1番になる」一方で、志帆はキョウを超えて「1番になる」と誓っているように感じ、志帆が1番に拘る理由がそこにあるのかなと思います。
道半ばでプロになれなかったキョウに対して、3人それぞれが強い想いを持ち、ローレライが結成されました。
最後に
ラストのシーンで、ついにひまりが、志帆のSS脱退の真の理由を突き止めます。具体的にどんな過去があったのかは次の8巻を読めば分かります。そのシーンがたまらなくいいんですよね。気になる方は即買いしましょう!
(好きなコマのシーンを書こうと思いましたが、全コマきれいでかわいくて美しくて選びきれなかったので諦めました)

