概要
この記事は「ささやくように恋を唄う」第5巻のレビューです。
オススメポイント!
・アキと志帆のバチバチ&修羅場
・ひまりの健気な姿
本の概要
| 作者 | 竹嶋えく先生 |
| 出版社 | 一迅社 |
| 通称 | ささ恋 |
| 最新巻 | 10巻 |
恋愛度:
甘さ度:
あらすじ
かつて親友だった志帆とアキ。しかし、突然の志帆のSS脱退で彼女たちの関係は大きく変わってしまった。学祭のオーディションで対峙するSSGIRLSと志帆率いるバンド・ローレライ。圧倒的な演奏で観客を惹きつけた志帆は、アキの依への秘めた気持ちを知っていると告げてきて…ひとめぼれから始まった恋物語、思い絡まる第5巻。
簡易レビュー(まだ読んでいない人用)
泉志帆とアキの溝がより深くなる。
4巻と比較して、より志帆の話がメインになっていきます。
なぜSS GIRLSを抜けたのか、アキに何度も聞かれても、志帆はなかなか教えてくれません。ただ、話は平行線のままなので、決着をつけるべく、とある約束をします。
またひまりの芯の強い部分も伺えます。2人に仲直りしてもらうため奮闘する姿は正に主人公。あざとかわいいだけではありません。
依ひまのイチャ甘成分はいつもより少ないですが、志帆の過去の話や、アキと志帆のさらにギスギスな部分を楽しめる(?)5巻です。
ちゃんとレビュー(ネタバレ注意)
志帆ちゃん、怖いよお
依が好きなことを志帆にバレていたことを知り、驚きを隠せないアキ。
依の友達としていつづけるために恋心を伝えないと決めていたアキにとって、バレていたことは想定外であり、依にも勘付かれていないか不安に襲われます。
香織や真理に「私ってわかりやすい?」とかなり抽象的な質問をして確認していますが、不安な気持ちがなくならないでしょう。
このあたりの心理描写は、特に女性同士の恋愛の文脈ではよく出てきます。恋愛の好きを伝えるべきか、それとも気持ちを隠して友達として過ごすか。同性とはいえ、やはり告白した後、そのまま友人同士でいられるかは保証がないため、その決断に悩みが生じるでしょう。
ささ恋の世界では、「女性同士だから〇〇」という描写はほぼないのですが、親密な関係だからこそ、今のまま貫くのか(友達)、それとも1歩踏み出すのか(恋人)の葛藤が、このシーンで暗に感じ取れました。
男女同士の恋愛よりも、その葛藤が見れることが多いのも、私が百合が好きである理由の1つです。(ちなみに同じ理由で、幼馴染の恋愛の話も好きです。)
その後、文化祭の選考結果が発表され、SS GIRLS、ローレライともに無事受かります。
掲示板を見に行くとき、偶然志帆がいるところを目撃します。強がりで自信家な様子を周りに見せていても、土壇場というか結果を見るときは不安に駆られる。そして合格の結果を見て安堵する姿はまるで乙女です。志帆がローレライを抜けてから、まるで人が変わってしまったように見ていましたが、変わってない姿もみて、アキは何を感じたのでしょうか。
アキは部室に戻って結果を共有します。ローレライの結果も伝え、先日の演奏を思い出し、志帆の言っていた「お遊びバンド」の言葉が嘘でないことに戸惑い、アキの語気が強くなっていきます。部室は静まりかえりますが、そこでの依の接し方がかっこいいなと思いました。
確かに演奏はすごかったけど、泉さんは前のほうが楽しそうにしていた。ずっと抜けたかったと言っていたが、本当なのか。志帆の言葉ではなく、アキ自身はどう考えているのか。そう言葉にして、アキの本心を聞く依はアキの良き親友として支えているように見えました。恋人にはなれなかった2人ですが、素敵な親友関係です。
そして再びアキと会って話そうとするのですが、脱退理由は変わらず、お遊びバンドでずっと抜けたかったの1点張りで詳細は教えてくれません。それに対し、アキは、自分たちはお遊びではなく、実力としてローレライより上であることを証明するために勝負をしかけます。せっかく和解しようとしていたのに、どんどん話がややこしくなっちゃう。。笑
続いて、依ひまの下校シーンです。5巻唯一のイチャイチャパートです笑。背伸びして、依先輩の頭をナデナデするひまりちゃん可愛いすぎ!依先輩に「好き」の2文字をおねだりするような顔も悪魔的ですね。やはりひまりちゃんは、依先輩の前だといつもの5割増しでかわいくなります。
そして、ひまりがミキとの買い物を終えたあと、喫茶店でバイト中の志帆と遭遇し、プロを目指すきっかけとなった話をしてくれます。天沢キョウとの出会い、キョウと会うまでずっと1番だったバイオリンの技術と味わった屈辱、そして、キョウが弾きたがっていたギターを手に取ります。キョウが成しえなかった世界、プロを目指すため、SSを抜け、ローレライに入ったと言います。ただ、断定しているのではなく、「まあ、そんなとこ」と微妙に含ませた表現をしており、他にも理由がありそうです。
志帆の過去の話を聞いたあと、アキと志帆を仲直りさせるべく、ひまりは試食会を企てます。志帆とアキがバチバチになっている時を見たことがなかったひまりですが、実際の空気感を目の当たりにして、想像以上の険悪ムードだと怖気づいてしまいます。それでも、なんとか仲直りしてほしいと頑張る姿が、ひまりのまっすぐで芯のある部分を表しているのだと思いました。ただ、そんなひまりの奮闘むなしく、2人はいがみ合ったままです。ひまひまの気持ちを考えると、いたたまれない。。ただ、喧嘩中の2人以外は、なんとかフォローしてくれます。(そんな中でも、「無理ね」と言い切る真理姉さん、さすがです笑)
そして、最後にとどめの一言。
「こんなことしてほしくて、この前の話をしたわけじゃない」
志帆ちゃん、怖いよおおお。。香織にめって言ってもらわないといけませんね。
ひまりはその後も、話を続けようとしますが、遮られてしまいます。私だったら立ち直れないかも笑
仲直りはとてもうまくいきそうではありませんでしたが、せめて試食だけでもと粘るひまり。ほんとに健気で良い子です。
しかし、依とひまりが付き合っていることを知った志帆は、いよいよ動揺し、「ぜんぶ奪われるのはもうごめんだわ」と言い放ちます。そして、文化祭の勝負を受ける条件として、ひまりをローレライのマネージャーにすることを追加します。なぜ、志帆はこんなことをしたのか、気になる方は次巻以降も要チェックです。

